2011/01/31(Mon) 豊穣の父

ふと思い立って、パレンケの石棺に施された浮彫の画像をながめる。場違いな出土品愛好者諸氏の願いも虚しく、最近では「地下の死者の国へ赴く王の姿を描いたもの」とするのが定説だ。『ポポル・ヴフ』の死生観に照らし合わせても、その辺りが順当な答えであろう。
しかしまぁ。私にはむしろ、死者の国から生者の国へ、トウモロコシの神となって蘇ろうとする父なる王の姿に見えるのだけれども。(20110201)