風が強い日。祖母が大切にしていた牡丹の花の元気が無い。[ポスペ2001]を用意して待っているのに、姉が注文したパソコンはまだ届かない。[ヴァーチャルラビット][救済の技法]の歌詞カードがみつからない。[キーボードスペシャル]が売ってない。
やれやれ。
仕事中、[P-Model]コンサート・ツアーの物販で買った[パースペクティブ]を聴く。若々しいあの男性が歌っている。凍結前の彼らを何かに例えるとしたら……”パンク”は不適切だろうか?残念なことに、あの頃は殆どの日本の音楽に耳を閉ざしていた。
ふと思い立って、澁澤龍彦氏の文庫本を手に取る。学生の頃、諸星大二郎氏(漫画家)と並んで私を魅了したエッセイスト・小説家にしてサド文学の翻訳と「サド裁判」で知られる人物。
ぱらぱらと頁をめくると、様々な事が想い出される。
愚かだった子供時代。大事にしていた白い小石のこと、ゴマダラカミキリ虫、空に架かる円い虹、旋風、棄てられたコンクールのメダル、あるはずの無い「緑の太陽」。
博物誌……と言えば、氏の他にも荒俣氏や種村氏の名を挙げる人も多いと思うが、断然、澁澤氏を支持する。博学であるだけではない。自己愛にも似た美学と、水に濡れた石英の様な文章のきらめきが読む者を異空へと誘うのだ。
それにしても、私は何と子供だったことだろう!でなければこの本を食事中に読むなんて、とても出来る筈はなかったのだが……。(19990616)
やれやれ。
仕事中、[P-Model]コンサート・ツアーの物販で買った[パースペクティブ]を聴く。若々しいあの男性が歌っている。凍結前の彼らを何かに例えるとしたら……”パンク”は不適切だろうか?残念なことに、あの頃は殆どの日本の音楽に耳を閉ざしていた。
ふと思い立って、澁澤龍彦氏の文庫本を手に取る。学生の頃、諸星大二郎氏(漫画家)と並んで私を魅了したエッセイスト・小説家にしてサド文学の翻訳と「サド裁判」で知られる人物。
ぱらぱらと頁をめくると、様々な事が想い出される。
愚かだった子供時代。大事にしていた白い小石のこと、ゴマダラカミキリ虫、空に架かる円い虹、旋風、棄てられたコンクールのメダル、あるはずの無い「緑の太陽」。
博物誌……と言えば、氏の他にも荒俣氏や種村氏の名を挙げる人も多いと思うが、断然、澁澤氏を支持する。博学であるだけではない。自己愛にも似た美学と、水に濡れた石英の様な文章のきらめきが読む者を異空へと誘うのだ。
それにしても、私は何と子供だったことだろう!でなければこの本を食事中に読むなんて、とても出来る筈はなかったのだが……。(19990616)
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