1999/07/15/(Thu)  ダニエル・アッシュ

今日も雨。ダニエル・アッシュ氏が歌った[RAIN]が無性に聴きたい。激しく優しい掠れた歌声も素晴らしいが、大変優れたギタリストでもある。元[BAUHAUS]の歌い手ピーター・マーフィー氏は、後にソロアルバムの中でダニエルのギターを「原子爆弾の炸裂音にも似て……」と暗に歌った。あまり良い例えではないが、破壊的で鮮烈なあの演奏を言い表す言葉を外に思いつかない。
子供の頃はギターという楽器が嫌いだった。あの悪夢のようなフォークソング全盛期……。親におねだりしたであろう新品を、半年足らずでゴミ捨て場に投げ棄てる俄ギタリスト達が巷に溢れていた。坊主憎けりゃ何とやら……、すっかりギター嫌いになった私の頭は偏見でコチコチ。その石頭をこっぱ微塵に粉砕したのが、ダニエルの破壊と慈愛の入り混じった美しい演奏だった。狂喜した。初めて見る、全く新しい楽器のようだった。氏に出会っていなかったら、どうなっていただろうか?なにせ、全てのギタリストが嫌いだった訳だから……。
ダニエルには、感謝している。(19990716)

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